タスマニアクジラ(タスマニア鯨、Tasmacetus shepherdi)はハクジラ亜目アカボウクジラ科タスマニアクジラ属の珍しいクジラである。

分類

タスマニアクジラ属 (Tasmacetus) はアカボウクジラ科に属する属の一つであり、本属に属するのはタスマニアクジラのみである。

形態

体長は7m程度。口吻は長く先細、頭部のメロンは垂直に切り立ったような形状である。顎にはアカボウクジラ科で唯一、咀嚼する事が可能な形態の歯を持つ。背びれは鎌に似た形状で、前方から2/3程の場所に位置する。体色は、背側は濃い茶色あるいは黒、側面には斜めに明るい模様(パッチ)があり、腹側は明るい色である。

生息数と生息域

海上における確かな目撃例もほとんど報告されておらず、座礁(ストランディング)による個体が28体報告されているのみである。全生息数も不明である。生息域も判然としないが座礁、観察例は全て南半球に集中している。

2003年までに27個体の座礁が報告されている。27個体の内訳は、ニュージーランドが20、アルゼンチンが3、Juan Fernándezが2、オーストラリアとサウスジョージア・サウスサンドウィッチ諸島がそれぞれ1である。2004年3月5日、ニュージーランドのワイタラ (英語版)北部のタラナキ海岸 (英語版) において、28例目となる座礁したタスマニアクジラがサーファーによって発見された。この地点は1933年に最初の座礁が報告された海岸の近くである。

海上における生体の観察例は幾つかの国(ニュージーランド、オーストラリア、セーシェル、ゴフ島、トリスタンダクーニャ)にて報告されている。

特に、ニュージーランド・ダニーデンを中心とするオタゴ地方沖の海溝では2016年から2022年の間に17から19例の目撃が報告されており、年間を通して確認されている事もあり、重要な生息域だと推測される。

生態

ほとんど研究されていないため、不明な点が多い。群の大きさ、潜水のパターン、回遊の有無など、情報が不足しているために全て不明である。

情報が不足している理由であるが、人間を避けているのか、生息数が僅かなのか、それとも両方なのか、それも不明である。

保護

捕鯨の対象とはなっていない。混獲の被害に遭っているという報告もない。

脚注

参考文献・外部リンク

  1. Thomas A. Jefferson, Shepherd's Beaked Whale in the Encyclopedia of Marine Mammals (1998). ISBN 0125513402
  2. Reeves et al., National Audubon Society Guide to Marine Mammals of the World (2002). ISBN 0375411410
  3. Carwardine, Whales, Dolphins and Porpoises (1995). ISBN 0751327816
  4. News report on 28th recording stranding(28例目の座礁に関するニュース。英文。リンク切れ)

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タスマニアクジラ|海棲哺乳類データベース

タスマニアデビルの休息 動物園放浪記

タスマニア原生地域 オセアニア, オーストラリア 世界遺産ガイド

動物事典 タスマニアクジラ [ Tasmacetus shepherdi ]