『シュテファン王』(独: König Stephan)作品117は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1811年に作曲した付随音楽。
概要
1808年、オーストリア皇帝フランツ1世はハンガリー国内に沸き起こりつつあった国家主義的感情を鎮め、君主国であるオーストリアに対するハンガリーの忠誠を称えるべく、ブダペストに大規模な劇場の建設を依頼した。1811年の劇場のこけら落しに際し、ベートーヴェンはアウグスト・フォン・コツェブーが書いた2つの記念テクスト『シュテファン王』と『アテネの廃墟』に音楽を付けるよう依頼を受ける。この時、彼は医師の指示によりテプリツェで療養中であったが手際よく2つの付随音楽を仕上げることができた。
曲は序曲と9曲の声楽曲からなる。今日では序曲のみで取り上げられることが多い。「シュテファン王」とは、西暦1000年にハンガリー王国を建国したイシュトヴァーン1世のことである。副題には「ハンガリーで最初の善政者」とある。第5曲、第7曲、第8曲では管弦楽伴奏に乗せて語りが挿入されるが、これは18世紀オーストリアの娯楽としてはよく見られた形式だった。
楽曲構成
出典
参考文献
- Lecompte Michel, Guide illustré de la musique symphonique de Beethoven, Fayard, 1995, 335p. ISBN 2-213-03091-X
- Catalogue Beethoven (Opus)
- 楽譜 Beethoven, König Stephan. Op.117 Breitkopf & Härtel, Leiptig, 1864
外部リンク
- シュテファン王の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
- Palmer, John. シュテファン王 - オールミュージック


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