陶棺(とうかん)とは、粘土を焼いて作った棺の一種である。本項では古墳時代の日本における陶棺について説明する。
概要
古墳時代後期~終末期の古墳に見られ、土師器の物と須恵器の物がある。
形態は亀甲形と家形があり、家形陶棺には蓋の屋根形が切妻式と四注式がある。底部には低い中空円筒形脚が多数付いている。
出現の背景には窯業技術の発達があり、近畿・中国地方に多く分布している。
陶棺が出土した古墳
近畿地方
- 信太千塚古墳群(群集墳、大阪府和泉市)
- 玉手山古墳群(大阪府柏原市)
- 堂山古墳群(大阪府大東市)
- 五月丘古墳(円墳、大阪府池田市)
中国地方
- こうもり塚古墳(前方後円墳、岡山県総社市)
ギャラリー
- 亀甲形
- 家形
- その他
参考文献
- 田村晃一・合田芳正(監修)『考古学探訪の基礎用語』山川出版社、2000年7月、95-96頁
関連項目
- 木棺
- 石棺
- 甕棺墓
- 寒風古窯跡群
- 夫婦の陶棺 - ヴィラ・ジュリア国立博物館#収蔵品を参照のこと。




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